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制御役器;液晶ディスプレイ及びタッチパネル
図の手前がレーザー照射側であるが、反対側に液晶テレビとその制御盤が組み込んであり、ダイバーは水中でこれを操作できる。また同時に陸上でもアシビリカルケーブルを介してモニターを見ることができ、特に濁水中の作業の安全性の向上と、作業効率向上に大いに役立つものと期待されている。また、用途によっては水中における操作性の改善を目指して、スラスタを付けることもオプションとしている。
さらに、原理的に本装置は、清水中では数十メートルの長距離の探索等に使用できるため、海底石油掘削や海底ケーブルやパイプラインの監視・保守等に使用でき、この場合にはROV(無人潜水機)に搭載することになろう。
7.おわりに
前記のように所期の研究開発目的の達成を確認し、沈埋函沈設への導入に向けてより一層の視認性の向上策を検討しつつプロトタイプ後の製作を行った。今後、各種の水中作業機械への適用には、ここに紹介した可搬式の水中レーザーテレビの実現が有用である。併せてより一層の小型化の検討がさらに必要と考えている。
なお本研究を進めるに当たり、(社)日本作業船協会に設置して頂いた有識者からなる「水中レーザー計測視認調査研究委員会」において、岩崎峯夫委員長をはじめ各委員より有益なアドバイスを頂きました。この場を借りて謝意を表明致します。
参考文献
(1)例えば、海洋開発ハンドブック朝倉書店1975
(2)T.Keil Jr.al:Recnt Underwater Range−GatedMeasurements Seminar Proceedings Seminar onUnderwater Photo-Optical Instrumntation ApplicationsSan Diego Feb.1968
(3)例えば、中尾・藤沢:レーザー光の水中減衰波長特性 電子通信学会論文詩 Vol.54-BP.365(昭46)
(4)1993年5月レーザーセンシングシンポジュウム/(財)光産業技術振興会高橋英俊他「可視領域における濁水中減衰係数の濁度及び粒径依存性」
(5)剣持・齋藤:水中レーザー視認システム 第12回海洋工学シンポジウム予稿集 p.601/(社)日本造船学会 (平6年1月)
(6)高橋英俊、佐藤栄治:濁水中におけるレーザーの減衰に関する実験港湾技研資料 NO.769,1994年3月 11P
(7)Y.Kenmoshi T.Saito 「Underwater Laser ViewingSystem」International Society of Offshore PolarEngineering Confereceog/International Offshore and PolarEngineering Society April 10-15, 1994
(8)1994年9月「作業船」第215号/(社)日本作業船協会運輸省港湾技術研究所等「水中レーザー視認システム」
(9)1996年1月「作業船」第223号/(社)日本作業船協会運輸省第一港湾建設局等「水中レーザー視認装置の開発」
(10)佐藤栄治・秋園純一・高橋英俊:水中レーザー視認実験装置の設計・製作港湾技研資料 N0.825.1996年3月 24P

 

 

 

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